いつだって一寸先は闇

をたくの備忘録です。

10年後、笑ってまた会いましょう。

担降りブログみたいなタイトルですが、違います。

 

安西君の一人芝居からもうすぐ1年が経つことに、ふと気がついた。

そういえば公演中はコロナの存在がぼちぼち広まっている頃で、高田馬場で外国人がマスクを高額販売していたことが印象深い。

その時は、1年経った今もコロナの影響が続いているだなんて思いもしなかったし、安西くんが病気療養をするだなんてことも、少しも想像していなかった。

 

思い返すとこの一年、今までより怒ったり悲しい気持ちになることが多かった。

 

安西君は「陽は陽であって陽ではない。つまり、陽は陽である。」という意味不明なブログをあげた。インスタライブで私の生き方を否定した。「今年は舞台には出ません!決めました!」という宣言の後、普通に「出演させていただきます。何卒宜しくお願い致します。」という舞台出演決定ツイートをした。西野亮廣のツイートをRTした。ヲタクをメンションしてストーリーをあげた。

 

前述のインスタライブで生き方を否定された時、私は「この人にお金と時間を使うのをやめよう。降りよう。」と、初めて感じた。今までも散々ぶち切れて降りる降りると大騒ぎしてきたが、このときが一番本気だった。(ちなみにこのときの心境がブログに残っててウケた)

 

結果、私は降りなかった。

 

降りることができなかったという表現の方が正しいのかも知れない。

10月に8ヶ月ぶりの現場が決まったとき、私はぶち切れた。おまえ、今年は舞台出ませんって言ったよな?

けれど銀座に足を運んだ。

確かに、生き方否定事件から安西君から離れていた。離れていたことで、新しく応援したいと思える人とも出会えたし、実際今も応援している。超楽しい。

けれどそれが安西君のヲタクをやめることには繋がらなかった。結局、降りよう!と決意して降りることなど不可能で、降りるときには興味がなくなって自然に降りるのだと思う。

 

なんだかんだ降りることができなかった事実を受け、「自分は安西慎太郎をなぜ応援しているのか」という事を考えた。

 

今までも友人に「安西のどこが好きなの?」と散々聞かれた。けれど、うまく答えられず、もどかしい思いでいっぱいだった。よく「顔が好きなの?」と聞かれたけれど、顔が好きなわけじゃない。もちろん嫌いではないが、安西君はがっつり二重でパーツもはっきりしており、どちらかというと私の好きな顔の系統とは違う。オマケに身長もあまり高くないし、私服も髪型もださい。俳優友達も多くはない。ヲタクへの対応も別に特段良くはない。SNSの更新頻度も安定しないし、内容もアレだ。

たくさんたくさん考えて、やっと見つかった。

 

下心がないところだ。

 

「有名になりたい」とか、「ちやほやされたい」とか、「お金をたくさん稼ぎたい」「みんなでワイワイするのが楽しい」という理由で舞台に立っていないように見えるから好きなのだ。実際そうなのかは分らないけれど、そう見えるのだ。

舞台メイキングで、若手舞台俳優は自分からカメラにめちゃくちゃ映りに来る。一発芸をしたり、他の演者と仲良くしていることをアピールする。カメラさんと楽しく会話したりもしている。でも安西君はほとんど映らない。主演だろうがなんだろうが、ほとんど自分からは映っていないことばかりだ。『四月は君の嘘』では、舞台に上がる直前、キャストがみなカメラに向かってガッツポーズや意気込みを一言残して通過していくのにもかかわらず、主演の安西君はカメラガン無視だった。カメラさんが「あ、安西さん…!!」と申し訳なさそうに声をかけていた。以前はメイキングにあまり映っていないのがとても悲しかったが、今となっては、逆にメイキングカメラアピールしてきたら降りると思う。

若手舞台俳優なんて全身ハイブラ固めだらけなのに3年くらい気に入った服を着つづけているし、行くのが社交辞令なのに「台本を確認したいから」といって飲み会を断る。そんな俳優という職業に下心がないのが安西君なのだ。

安西君の演技ではずれだと思ったことは一度もない。舞台はクソでも、安西君はいつだって恐ろしいほどの存在感だった。

わたしは安西君の演技が、演技に対する姿勢が好きだ。舞台にいる安西君が大好きだ。だから、ずっと見ていたいなと思うのだ。安西君は、「ファンのみんなが僕の演技を自慢できるぐらいになりたい」と言うけれど、私はもうとっくに安西君を、安西君の演技を友達みんなに自慢できる。というかしてる。

わたしにとって、安西君はかけがえのない存在だ。家族でも友達でも恋人でもないけれど、かけがえのない人なのだ。

今後降りる日が来ても、安西君が私の人生に影響を与えてくれたこと、日々に彩りをくれたことは変わらない。そう思うと、日々文句を垂れながらもヲタクでいるのも悪くないな、なんて思う。安西君が俳優でいてくれることに感謝しなければとさえも思えてくる。まあ以前「舞台の上は自分の家よりも落ち着く」と言っていたので、彼は死ぬまで板の上にいると思うのですが。というかさすがに自分の家よりってのは盛りすぎじゃない?家の環境が悪いんじゃねーの?

 

自分が安西君のどこが好きで応援しているのか気がついたのは、とても大きな事であるので、今回記事に残した次第である。

全肯定することは今後もできない。特に、やっぱりどうしても西野を尊敬するのはやめてほしい。多分これからも私は色々なことにたくさん怒り続ける。

それでも、劇場に安西慎太郎がいればそれ以上は本人に望まない。

だから、10年後も、劇場で笑ってまた会いましょうね。そんな願いを込めて。

 

ここまで読んでくれた方にとっておきの情報をプレゼントします。安西くんはボクサーパンツ派って言ってました。以上。